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X線画像のノイズとS/N比

アナログの話は面倒なので,ディジタルの検出器で話をします.

ディジタル検出器(例えばflat panel detector)の全面を均等にX線照射したとします.均等なのだから本来,検出器のどの画素も同じ光子数を検出するはずです.ところが,実際にやってみると,各画素が検出する光子数にはバラつきがあります.1画素が検出する光子数の平均値をqとし,光子数の,qからのバラつきの2乗を検出器の全画素にわたって平均したものσを標準偏差といい,この標準偏差がノイズであると考えます.

また,ノイズに対する信号qの比q/σをS/N比(signal-to-noise ratio; SNR)といいます.S/N比が大きければ,画像の本来の濃淡がハッキリと判り,細かな病変を発見しやすくなります.