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3つのポリシー

教育理念と目標

本学の建学の精神は「医療は医師のみの力では行えるものではなく、多くのの医療技術者との『協同』の上に成り立つものだ。より良い医療を実現するためには、良い医師と良い医療技術者が必要である。」との考えに立っている。
この建学の精神は、医療に従事するものに求められる多職種との《協働の意識》及び《必要な連帯感》を示したものであり、これに基づいて本学においては、「幅広い専門知識、技術を修得し、且つ医療及び社会に対して豊かな適応力を有し、加えて探究心を継続できる心を持った医療人を育成すること」をその教育理念として掲げている。
そして、医学領域を主にした学問を基盤に、理学療法士として必要な高い専門知識と技術の修得、学問への絶えざる探究心の育成、患者の心理の理解と援助に努め、日々の自己研鑽及び研究への継続した取り組みなど、幅広い教養を身につけた適応力豊かな医療人の育成を目標とし、リハビリテーション医療を通して社会に貢献することを教育目標としている。

ディプロマポリシー(学位授与の方針)

教育理念・教育目標を達成すべく、以下のような能力を身につけて、卒業試験に合格した学生に卒業を認め、学士(理学療法学)の学位を授与するものとする。
理学療法士の資格(国家試験)を取得できる学力と基本的理学療法が実践できる能力を身につけることを卒業認定の方針とし、リハビリテーション医療を通して社会に貢献することを推奨する。

本学の育成する能力
1.社会の理解とコミュニケーション能力

少子高齢化が加速し、ますます複雑化する現代社会において、高齢者のリハビリテーションや在宅リハ診療などが行われ、理学療法士としてより一層の柔軟な対応が求められる。
そして、理学療法士はその医療行為においては、患者及び家族と接する時間も長いため、患者・家族はもとより、連携する多職種の医療技術者を含めて、コミュニケーション能力を育成する。
社会の理解社会情勢、疾病構造の変化などの情報獲得に努め、理学療法士としての柔軟な対応を思考できる。

①コミュニケーション能力
患者・家族はもとより連携する多職種の医療技術者を含めて、性別や年齢、障害の程度を鑑みて円滑な人間関係を構築する基本的能力と協調性を身につける。

2.高い専門知識と技術

医療人としての高い専門知識及び技術を併せ持ち、さまざまな患者の状況に対しても、高次に実践できる能力を育成する。また、「適応力豊かな医療人」として対象者への援助意欲が高くもつことができるように指導する。

①専門知識
基本的理学療法を実践するために、知識面では人体の構造や機能、疾患や障害の理解、検査法と検査値の解釈、安全かつ効果的な治療手段の理解について、基本的知識を活用することができる。

②専門技術
基本的理学療法を実践するために、治療目標や基本的なプログラムを立案する思考力を身につけ、基本的な評価及び治療を安全かつ効果的に実施することができる。

3.学問・臨床研究への探究心及び正しい倫理観

学問及び臨床的研究を生涯にわたって、継続、発展できるような向学心と探究心を持つことが求められる。とりわけ臨床的研究においては、研究課題の設定、研究論文の作成など、卒業後も継続して研究活動を行う探求心を継続して持ち続けることが重要である。
一方で、研究を行う上での基本的かつ重要な事項として「倫理観」の育成にも重点を置いている。
医療技術者としての必要な倫理観が欠如したままでは、卒業後も研究を継続していくことは困難であるため、倫理観の育成にも注力するものである。
そのため、医療従事者としての態度や使命感の認識し、自ら向上しようとする行動力と探究心、指導や指示を受けながら状況変化に対応できる適応力を身につける。

カリキュラムポリシー(教育課程の編成方針)

教育目標及びディプロマポリシー(学位授与の方針)を達成させるため、カリキュラムポリシーを以下のごとく定め、教育課程編成に配慮している。

  1. ディプロマポリシーで掲げる3つの能力を養成する体系的な教育課程として『教養教育科目』、『専門基礎科目』、『専門科目』に区分して編成する。
  2. 科目区分の各科目は社会人としての基礎能力の習得、医療人としての基礎能力の習得、理学療法士としての臨床能力の習得へと段階的に基礎から応用へとつながるように配当年次を組み、4年間を通じて一貫して効果的に学習できるように配置する。
  3. 将来の理学療法士としての自覚を早期から促すため、1年次に臨床現場の見学などの機会を設ける。
  4. 適応力豊かな医療人育成のため、コミュニケーション能力と幅広い教養の修得を目的として、教養教育科目の充実を図り、幅広く人間や社会をとらえられる人材を育成できる科目設定を行なう。
  5. 本学が目指す人材は、臨床現場で十分な能力が発揮できる実学を備えることが必要であり、理学療法学を修得するに当たっては、理学療法士国家試験に該当する科目は勿論のこと、理学療法士として能力を発揮するために欠くことのできない重要科目の履修は必修とした。
  6. 確かな技術と知識の応用力を身につけ、向学心や探求心とともに教育効果を高めるため、演習科目を多く設定し、グループワーク、報告を兼ねた反転授業を取り入れる。
  7. 効果的な学習が遂行できるように、高等学校までの科目を再学習するリメディアル教育や自己表現能力を高めるために初年次教育を取り入れる。
  8. 学習の評価にGPA(グレード・アベレージ・ポイント)を採用し、不合格科目数とともに進級要件に加える。

アドミッションポリシー(入学者受入方針)

本学は、リハビリテーション医療を通して社会に貢献する理学療法士を育成することを目的とし、医学的社会的課題を認識し、対象者への援助意欲が高く、専門知識と技術を修得できる十分な学力と素養を持った学生を求めている。
学生を受け入れるにあたっては、学生として学業にまじめに取り組み、理学療法士をめざす動機を明確に持ち、強い志望意欲を持ったポテンシャルの高い学生を基本的に受け入れることを方針としている。
入学前に身につけてほしいこと

  • 入学前から人体の構造と機能及び生活活動に関心を持ってもらいたい
  • 入学後の学習を円滑に遂行するため、国語・理科・数学・社会・英語の基礎知識は必要である。特に、生物は関連の深い科目であるので確実な習得を目指してほしい。
  • 理学療法は多種多様な人々と関わるため、社会状況の関心及びコミュニケーション能力としての言語・文章の理解力と表現力は入学前に身につけておいて頂きたい。
  • リハビリテーションはチーム医療であるため、入学後には主体的な行動とチームの一員として協調性のある行動は十分に経験を積んで頂きたい。

入学者選抜においては「知識・思考力・判断力・表現力・主体性・協働性」などについて、学力試験・面接試験・調査書などにより多面的に判断する。
特に学生の選抜にあたっては、学力試験のみならず、面接試験においても志望動機の確認や本人の将来への展望などを勘案して、合否の結果を検討する。調査書に記載されている高等学校等での学修内容についても、その中身を詳細に分析し、学生の選抜における要因とする。