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≪鍼灸科≫ 押して、もんで、セルフdeツボ療法(16)

陥谷

胃腸の症状浮腫(むくみ)の他、上眼瞼下垂(上まぶたが上がりにくい)などに効くツボ

           

1.陥谷の所属する経絡

この経穴は足の陽明胃経という経絡に属します。

足の陽明胃経は顔面部、目の近くから始まり、胸部乳頭線を通って腹直筋の中央を下り、
大腿の外側から膝、下腿の外側をめぐって足の関節の前を通り、足の第2指まで通っているツボです。

この経絡は名前の通り胃など消化・吸収に関係する臓器の他、結合組織と関係が深いとされます。

また胃経は熱を持ちやすいことから、下痢や便秘歯ぐきの上側の腫れ、等の他、吐気食欲の低下
異常亢進などの場合も変化が現れます。

陥谷はこれらの症状で変化が現れた時に効果を発揮します。

           

2.ツボの性質

陥谷はその場所や働きや性質から兪穴木穴に分類されます。      

兪穴体重節痛(身体が重くだるい、関節が痛む)などや胃経と関係の深い筋肉や運動器に関係する症状
すねや太ももの外側の張った感じ膝痛)に効果があるとされます。

木穴としての作用はかなり専門的なお話になるので、割愛させていただきます。)

3.陥谷の場所

陥谷は足背部(足の甲)にあります。中足骨(足の指の根元の縦長の骨)が5本ありますが、第2中足骨
(足の人差し指に続く骨)と第3中足骨(足の中指に続く骨)の間にあります。これらの骨の間が4~5cm程
ありますが、この中で押して痛みを感じるところが陥谷です。

            

4.刺激の仕方

指で押さえて気持ちが良い程度の刺激を加えて下さい。強すぎず、弱すぎず、丁度よい力だと気持ち良く
感じるでしょう。意外と軽めに押さえても効果は出るものです。