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≪鍼灸科≫ 押して、もんで、セルフdeツボ療法(11)

#熱中症 #人迎

6月も後半戦、梅雨の時期ですね。

気温と共に湿度や不快指数が上がるこの時期、うまく体温調節できず、熱中症になる方も増えてきます。

7月や8月に発生するイメージですが、意外とこの時期でも注意が必要です。

身体が暑さに慣れていないと、急激な気温の上昇や、梅雨時の蒸し暑さに耐えられず、熱中症を起こします。

また、今年はコロナ禍により「新しい生活様式」としてマスクを着用してることも、熱中症を起こしやすい要因となっています。

そのため、小学校の体育の時間や登下校時はマスクを外すことを推奨している地域もあるようです。

まずは、以下のポイントに注意して熱中症を予防していきましょう!

1.暑さを避ける。

  涼しい服装で、暑い日や時間帯は無理をしない。

  急に暑くなった日などは特に注意する。

2.適宜マスクをはずす。

  2m以上の十分な距離をとって、マスクをはずし、休憩をとりましょう。

3.こまめに水分補給。

  喉が渇く前に水分補給を。

  汗を大量にかいた時は塩分補給も忘れずに。

4.日頃から健康管理を。

  体温測定や健康チェックをしよう。

  体調が悪いと感じた時は無理せず自宅静養

5.暑さに備えた身体づくり。

  水分補給は忘れず無理のない範囲で。

  「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる運動を毎日30分程度

 

熱中症は、時間を選ばす、どんな方でも起こりうるものです。この夏を元気に過ごすためにも、どんな病気かを知り対策をしましょう。

熱中症の初期症状

体温が高くなると、我々の身体は汗をかくことで体内の熱を逃し、体温を一定に保とうとします。しかし、汗を大量にかきすぎると、脱水状態となり、めまいや立ちくらみなどの症状がみられます。

もしかして、熱中症かも・・・。と思ったら、ご自分で涼しい場所へ移動し身体を冷やし、水分を補給しましょう。

 

もし、周りで熱中症かな?って思ったら、次のことを確認しましょう。

1.意識があるか?

2.水分を飲めるか?

 

意識があり、水分がとれるようであれば、応急手当で回復が見込めます。

 

熱中症の応急手当

・涼しい場所に運び、衣類を緩めて安静にさせる。

・うちわや扇風機などで身体に風を送り、冷やす。

太い血管の通っている場所(首等)を冷やす。

・水分を少しずつ何度も飲ませる。

これはあくまでも目安です。体温上昇が止まらず、けいれんや呼びかけに応じない意識障害がみられたら、速やかに救急車を呼びましょう!

 

この応急手当にある太い血管が通っているところ(首等)にも大切なツボがあります。

「人迎(ジンゲイ)」というツボです。

脳へ血液を送る大切な血管である頸動脈の拍動が感じられるところで、喉仏からおおよそ指2本分外側の場所にとります。

この部位に、氷嚢や水で濡らしたタオルを当てることで、体温を下げることができます。

また、下顎と角からおおよそ指2本分前方に「大迎(ダイゲイ)」と、頬骨の上縁に「客主人(キャクシュジン)」というツボがあり、これらにも顔面動脈と側頭動脈という血管が通っております。そのため人迎穴同様、水で濡らしたタオルで拭くことで頭部や顔面の熱を下げることができます。

特に夏場では、こまめに洗顔シートで拭くことで顔や頭の熱が下がり頭がスッキリします。これらは、動脈内を流れている血液の温度が、放熱により下がることで体温が下がると考えられています。

 

熱中症は、屋外だけでなく屋内でも起こります。室温が28℃を超えないようにエアコンや扇風機を上手に使い、日頃から十分な睡眠と食事をとり、暑さに負けない身体を作りもまた、熱中症予防となります。

今回紹介したものを全てしなさいとはいいません。まずは、できそうなものから実践し元気で楽しい夏を迎えましょう!